5月が終わろうとしています。最近、日中は暑くて朝晩は少し寒いので、基本的には半袖に薄いカーディガンを羽織る毎日。袖がモコっとしている女子っぽい半袖に、カーディガンを羽織るとちょっとしたアメフト選手みたいになってしまうので、気をつけたいところです…。
さて、新入社員が4月に入社しておよそ2ヶ月。入社した当初よりも、コミュニケーションが取れるようになって、「あぁ、この人はこんな一面があるんだな」というところがチラチラと見え始めるところでしょう。
「あれ?自分たちの若い頃となんか違う…」
「先輩が自分にしてくれたのと同じように接しているのに、なんかおかしい…」
そんな事を考える方も多いはずです。
今日は、2017年入社の新入社員の傾向をみて行きましょう。エン・ジャパン株式会社は、2017年度の新入社員322名を対象に、企業が求める特性や能力を持つ人材を短時間で簡単に見極められる適性テスト『3E-IP』を実施しました。その結果を元に、2017年度新入社員の特徴をまとめたのがこちらです。
コミュニケーションの特徴:周りを巻き込むことが苦手で、殻にこもる
物心ついた頃からSNSが普及しており、自分の心模様や関心ごとを発信する機会が日常に溢れていた2017年新人世代。自分の意思を伝えたいという気持ちは強いものの、周囲からの見え方を気にする傾向にあるため、自分から人と関わることや対面での意思表示は苦手なタイプが多い。たとえば、大勢が集まる研修や会議のシーン。アイデアや疑問が浮かんでも、発言や疑問を投げかけないため、関心が薄いと周囲に誤解される可能性もある。筋道を立てて説明することも、熱意で周囲を巻き込むことも苦手なため、自分の考えや提案を相手に理解してもらうのには時間がかかる可能性がある。
(エン・ジャパン株式会社「適性テストの結果から見る 2017年度新入社員の特徴と育成ポイント」より)
つまり、SNSで日頃から自分の考えている事や感じている事を発信する事は習慣付いているものの、Facebookやインスタに投稿したものの、いいね!がつかないと不安になってしまう…。周りの評価を気にしてしまう傾向があるようです。
仕事へのスタンス:競争を好まず、安定したキャリアと私生活を重視
人との競争やリスクを伴う挑戦は好まず、真面目にコツコツと特定の分野で自分の能力やスキルを成長させたい志向が強い。管理職や経営幹部へのキャリアといった興味や関心度は薄く、仕事とバランスを取りながら私生活の充実を重視する傾向。今後のキャリアや処遇の安定のため真摯に仕事へ取り組むが、過剰な業務量や責任の重いミッションを任されるとストレスをためやすい傾向がある。これまでの慣例や既成概念にとらわれることなく、柔軟に変化させながら仕事に取り組むことは得意な反面、自分の判断で自律的に進めることは苦手なタイプが多い。
(エン・ジャパン株式会社「適性テストの結果から見る 2017年度新入社員の特徴と育成ポイント」より)
仕事へのスタンスは、「ガツガツ昇進していきたい!」というよりも、「働きながら、プライベートもしっかり充実させたい」という傾向が強いようです。自分から人に関わる事が苦手なので、先輩に分からない事を質問する、というような事も躊躇してしまう傾向にあります。
どうやって育てるか
2017年度新入社員の特徴から見えてくる育成のポイントは以下の3つです。
(1)対話や接点を増やし、指摘する場所とタイミングを考慮する。
自分から発言する事が苦手な新人に対しては、指導者のほうからコミュニケーションの頻度を増やしてみてください。失敗した事を周りにみられる事も嫌うので、新人へ指摘する場合、1対1で話せる空間で話ができるようにしましょう。
(2)小さな承認・賞賛を積み重ね、行動計画を完遂させる。
周りの評価を気にしがちな新人に対しては、業務の途中段階でも評価してあげる事が必要です。そこから自信がつき、行動を起こすスピードも上がってくるでしょう。
(3)期待をかけつづけ、新しいミッションへ挑戦を促す。
競争性や野心の低さから、自分から新しいことに挑戦しにいく事が苦手です。本人の興味や得意分野などを考慮しながら、成功体験を早めに積み上げられるような環境作りをしてみてください。仕事を任せる時は「期待を含んだ言葉」を選びながら話をする事も大切です。
とは言いながら…
決して、2017年度の新人たちが全員これに当てはまるとは限りません。
新人がどんな人柄なのか。何が得意で何が苦手なのか。
どうしたらモチベーションが上がるのか、そして下がるのか。
指導者の皆さんは、これらの事を少し気にかけながら指導していくと、もしかしたら今までよりも新人の能力を最大限に引き出す事ができるかもしれません。