師走ってますね。
確実に今年の終わりが近づいていることを、仕事でもプライベートでも感じずにはいられない今日この頃。
お客様からのメールが深夜に返ってくることもしばしば。僕ら経営者には就業規則というものが存在しないので、働こうと思えばいつまでも働けますし、逆に休もうと思えばいくらでも休めてしまいます。
だからと言って社員はそういうわけにはいきません。
就業時間というものが決まっており、その時間外で働くことを「残業」と言います。
今回のテーマは「残業」です。
みなさん、残業は好きですか?
僕は残業が嫌いです。
しかし、アルバイト時代から現在まで「残業」はいつも僕のそばにいます。もはや「残業なし」とは都市伝説か何かなのではとさえ思っていました。ちなみに、うちの会社はややクロ企業なので「みなし残業」を逆手に決められた額以上に残業代を支払ったことがありませんでした。
「残業してもいいけど、自己判断で」
と、我関せずのスタンスを見せつつ
「納期は守ってね♡あ、これも明日までに宜しく♡」
と、暗に残業を強制するようなことがありました。
こいつが良くないですね。
求人なんかを見てて
頑張ったら頑張った分、しっかり還元!!
みたいな求人があります。これって大体ですが営業系の職種で言われることがほとんどで実態は「ノルマ以上に売ってくれたらその分、少し給料に上乗せするわ」ってやつです。
問題は「頑張ればノルマを超えることができる」という錯覚です。
頑張れども頑張れども売り上げは上がらず、売れていないことへのプレッシャーで売れている人より先に帰るわけにもいかない。売れるまで残業は続きますが、疲労ばかりがたまり、モチベーションは底をつきます。しかし、全員が売れてないわけではなかったりするので、やはり問題は自分にあるのではと考えてしまいます。その結果、足りていないのは頑張りだと残業に残業を重ねる毎日です。
すると、結果として「報われない残業」と「ノルマ未達成」を無事にGETだぜ!
頑張っていたつもりが、「頑張り方違う」というような指導が入り、「頑張る」がゲシュタルト崩壊。
(あぁ、なるほど…僕は頑張ってなかったから還元されないんだ…)
と死んだ目で笑うようになります。
これで体か心を壊した人たちが仕事を辞め、
「もう営業はしたくない。」
「〇〇業は自分には向いていない。」
「もはや、人と関わりたくない。」
なんて就職廃人になるわけです。
今、うちの会社ではしっかりと残業管理をしようと取り組み始めました。
理由は、「頑張った分を還元したい」と思ったからです。
もしも、頑張っているのに結果が出ていない時は、全部、僕が悪いです。
売り上げが上がらない。
スタッフが育たない。
すぐ辞める。
全部、経営者の責任です。
売り上げが上がらないのは、頑張っても売れないような商品しか扱わず適切な売り方戦略を立てられない経営者が悪いです。
スタッフが育たないのは、育て方が悪いか自分が育てるという気がない経営者が悪いです。
すぐ辞めるのは辞めたくなるような会社にした経営者が悪いです。
そんなことを全て棚に上げてスタッフや周りの企業や世の中のせいにするような経営者は経営者辞めちまえ。
残業しなくても売り上げが上がり、スタッフが成長し、長く勤めてもらえる会社になりたい。しかし、どうしても残業しないといけない時はあります。その時は残業してくれた社員への感謝と、残業させてしまった自分の無能さを悔いましょうよ。
この世の中は多くの人々による努力に支えられている。
それは間違いない事実だと思います。
その支えてくれている人々の努力ができる限り報われる世の中ではありません。
今回のコラム、まるで経営者批判のように聞こえるかもしれません。
そんなつもりは全くありません。
良い意味でも悪い意味でも「結果主義」の世の中です。売り上げに見合う給料しか出せんのです。企業は慈善団体ではないので、できない人に良い顔はしてあげられないですし、育成に手間がかかる人よりも、勝手に育ってくれる人の方が優遇されるのです。
「売り上げも上げてるし、成長もしてるのに!!」
そんなことを言ったって、売り上げを100万上げてもそこに仕入れや、他の販管費、営業以外の人件費なども考えればその人の取り分が100万円にはなるはずもなく、成長も個人の感想にすぎないことばかりです。
結論です。
経営者は残業を減らし、売り上げを上げる仕組みを作らなければなりません。
スタッフも残業を減らし、売り上げを上げるスキルを自ら磨かなければなりません。
両者が達成すれば、経営者はスタッフが育ち、辞めません。
スタッフは給与も増え、やりがいを感じます。
実は採用後に起こる採用人事関連の悩みはほとんどこれで解決します。
ただ簡単にはできません。
そんならどうすりゃいいかって?